2002年賀記念短編『峰不二子蠢足嬲り』



そこは常人には堪えかねる湿気と臭気、いや瘴気と呼ぶべき雰囲気に満ちていた。
日の光すら差し込まぬ地下室のような空間には月光を思わせる青白い光が灯り、
その中心には一人の女が横たわっている。
鬼火を連想させる青白い光が彼女の東洋系の端正な美貌とグラマラスな肢体のラインを
薄暗い闇の中に際立たせた。
その神々しささえ感じさせる光景は完璧な美を誇る古代ギリシャの神々でさえ
嫉妬と羨望の眼差しを向けるであろう。
彼女の名は『峰不二子』、世界を股にかける女盗賊である。
仰向けに横たわっても形の失われる事のない豊満さと張りを両立した稀有な乳肉は
彼女の性格そのものを表すようにツンと天を向き、その仕返しをするように、
見事にくびれたウェストと力強さすら感じさせるほどピッチリと肉付いた臀部が
全ての男を原始の獣に変えるようなゴージャス極まりないS字曲線を作り上げていた。


「う・・うぅぅぅ・・・・・・」
微かな呻き声を上げながら不二子は目を覚ました。
「・・・こ・ここは?・・・いったい・・・・・・」
熟睡していた状態から叩き起こされた時のように呆けたままの頭を振って呟く不二子。
ここはどこなのか?
なぜ自分がここにいるのか?
幾ら頭を振ってみても、セミロングに伸ばした栗色の髪が軽やかにサワサワと揺れる、
それだけだ。
身に付けているマリンブルーのショートブーツ、アームバンド、ネックバンド、
そして極小としか表現しようのないほどに切れ込んだバタフライパンティーを見ても
何も思い出せない。
殆ど全裸と変わらないその姿は、熱帯のような温度と湿度によりネットリと全身を濡らす
汗も相まって、艶かしいことこの上ない眺めを演出していたが、自らの美貌と肢体に
絶大な自信を持つ彼女の精神に何ら影響を及ぼすものではなかった。
だが、現在に至る記憶が皆無である事と、どこまでも続いているように広がった薄暗い
空間が彼女の焦燥を駆り立てる。

しかし、それでも不二子はその場から一歩たりとも動こうとはしなかった。
何者かがここに彼女を監禁した以上、それなりの目的がある筈だ。
歩き回って無用に消耗するより、この場で体力を温存する道を不二子は選んだのである。



どれくらいの時間が過ぎたであろうか。
時間すら動きを止めたかのような薄暗い闇の中で不二子は一人立ちつくしていた。
人の気配どころか、光も、音も、空気の流れすらも感じられないその世界に、
唯一感じられるのは、彼女自身の鼓動と浅い呼吸音、そして全身を流れ落ちる夥しい量の
汗、それだけであった。
そして、何の変化もないその時間は、鍛え上げられた不二子の五感を徐々に麻痺させていくのに
十分であった。
あまりに長すぎる無為な時間の連なり。
だが、その静寂の中で、遂に“それ”が動き始めた。
「・・・!?」
不二子の麻痺しきった五感が“それ”を捉えた時には全てが手遅れであった。
突然、闇の中から赤黒い“何か”がヌッと現れ、不二子の両腕を左右から掴み取ったのである。
その“何か”は滴るほどに豊潤な粘液をネットリと表面にたたえながらも、その中心は
硬質なゴムを思わせる弾性と強度に満ちていた。
「ひっ!?」
そのあまりにも異様な感触に、一瞬情けない悲鳴を上げながらも、反射的に重心を落とし、
その“何か”を振り解こうとする不二子。
だが、その力は信じられないほど強く、とても抗えない。
そして、その“何か”は両腕を掴んだ二本だけではなかった。
“それら”は不二子の前後左右、薄暗い闇の奥から次々と姿を表し、瞬く間に彼女の全身に
絡みついたのである。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!」
今度こそ紛れもない悲鳴が不二子の口から迸った。
“それら”は“蛸の足”としか表現しようのない異様な物体であった。
ヌメヌメと赤黒く輝くその表面には無数の吸盤があり、そこから絶えず透明な粘液が滲み出ている。
そして、不二子の悲鳴を楽しむように彼女の全身に絡みついた無数の“蛸の足”が
不二子の全身をまさぐるようにズルッ、ズルッ、っと重く、妖しい音を奏でながら
蠢き始めた。
「うあっ!!あっ!!あああぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」
これまで経験した事のない生ぬるく糸を引くような粘液と無数の吸盤の感触に、
不二子は全身を総毛立たせ、断末魔じみた悲鳴を上げながら全身を狂ったように
暴れさせる。
だが、不二子の全身をがっちり掴んで離さない無数の蛸足の群れの前では、
不二子の力など取るに足りないものでしかない。
不二子の抵抗を完全に無視しながら陶器のように白く、きめ細かい肌の上をグチャグチャ
と淫靡なメロディーを奏でながら這いずり回る蛸足の群れ。
不二子の反応を探るように幾つもの足が、ショートブーツとアームバンド、ネックバンドと
バタフライパンティーだけを身に付けた不二子の体の隅々まで這い回り、撫で回す。
その動きはまるで蛸足一本一本に意思が存在するかのように無慈悲且つ効率的であった。



もう、何時間が経つのか。
最初は無駄を悟りつつも必死で身体を捻り、暴れさせ、抵抗していた不二子であったが、
彼女の全身を覆い尽くした粘液は催淫効果でもあるのか、彼女の全身から徐々に力を
奪うと同時に、たまらないほど狂おしい感覚を彼女の感覚中枢に刻み込み始めた。
今の不二子は蜘蛛の巣に捕らえられた蝶のように、その豪奢な肉体を蛸足の群れと
夥しい量の粘液の中で溺れさせるだけの存在であった。
「ん・・・んあっ!・・・くぅ・・・・・・・・」
そしてまた、不二子の吐息が熱く、声が高くなった。
それまで彼女の全身を丹念に撫で回すだけであった蛸足の群れが激しく蠢き始めたのである。
まるで、不二子の性感帯は知り尽くした、と誇示するかのように・・・
豊満な乳肉のそれぞれに蛸足が絡みつき、根元からぎゅうぎゅうと絞り上げる。
既に固く尖っていた乳肉の頂にある突起が痛いほど勃起し、それを狙い済ましたかのように
他の蛸足の先端がチョンチョンと焦らすように軽く突付いたかと思えば、
横からかっさらうように他の蛸足が表面に密集した吸盤でゴリゴリと強烈に擦り上げる。
「ひんっ!!ひっ!ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!」
もちろん不二子の汗と粘液でぬめる肉体に加えられた刺激というには強烈すぎる責めは
それだけではない。
濡れたように妖しく光る張り詰めた太腿にも蛸足が絡みつき、信じられないような怪力で
不二子の両脚を割り裂くと、腰がグッっと持ち上げられた。
そこに待ちかねたかのように何本もの蛸足が不二子の全開になった股間に潜り込み、
マリンブルーのバタフライパンティーの表面を撫で上げ、転がし、小突き回す。
それだけで既に十二分に熱く潤っていた不二子の秘所はゴボゴボと新たな淫液を
噴きこぼし、バタフライの内面をドロドロとした淫らな沼地へと変えていく。
「あっ!!あぐぅ!!いっ・いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!」
堪らず昇りつめそうになり絶叫を放つ不二子。
だが、その口にも蛸足が伸び、無理やり侵入してくると、喉の奥まで押し入ってくる。
「ぐぅ!!んぐぐぐっ!!!ぐふぅ!!むぅぅぅ!!!!!!!」
不二子の口内に侵入してきた蛸足は吸盤から新たな粘液を放出し、彼女の舌に絡みつくと、
それを無理やり飲み込ませようとする。
息苦しさから白目を剥きながら思わずそれを飲み込む不二子。
もちろん、その間にも不二子の全身を這い回り、敏感な部分という部分を責め立てる蛸足の
群れの動きは止まらない。
「んっ!!んぐぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
不二子の全身がこれまで以上に反り返り、二度三度とビクンビクンと痙攣した。
一気に注ぎ込まれた快楽の連続に、蛸脚を咥え込んだまま絶頂を迎えてしまったのである。
ジュボ・・・
ようやく蛸足が不二子のピンク色の唇から引き抜かれた。
涎と粘液を口端から垂らしながら息も絶え絶えに不二子は呻いた。
「あ・ぅあ・・・・や・やめて・・・・もう・・・・・・・・・・」
だが、それでも蛸脚の動きは止まらない、いや、まるで更に勢いを得たかのように
ぬめ光る粘液が更に放出され、不二子の敏感な肉体を舐めるように這い回っていく。
そして遂にバタフライパンティー越しに不二子の秘所をいたぶっていた何本かの蛸足の
一本がパンティーの逆三角形部分に絡みつき、それをかき分けた。
同時に、それを待ち侘びていたかのように他の蛸足が熱くそそり立った秘唇の表面を
ズルズルと撫で上げ、その上端で隠しようのないほどプックリと膨らんだ突起部分にも
蛸脚の先端部分と吸盤部分が先を争うように群がり、一度は絶頂を極めた不二子の性感を
再び高みへと押し上げる。
「くぅぅぅ!!きっ!ひぃ!ひくぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!!!」
「あっ!!かはっ!!はっ!!はぁ!!はぁぁぁ!!!う・あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
「いくっ!いくぅぅぅ!!!ひぐぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!!!!」
「も・もう・ゆ・ゆるし・・・んあっ!!ぐぅ!ぃやっ!!やっ!やぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」



何度絶頂を味あわされたことだろう。
執拗なまでの責めが終わった時、既に不二子には抵抗するだけの気力も体力もまったく
残されてはいなかった。
そして、蛸脚の群れは現れたときと同じように唐突に姿を消し、そこにはぐったりと
半裸のまま横たわった不二子だけが残された。
だが・・・それで終りではなかった。
ズルッ・・・・・・ズルッ・・・・・・・ズルッ・・・・・・・・・
荒い息を吐きながら横たわる不二子の周囲で再び重く、何かをひきずるような音が
響き始めた。
そしてその音はどんどん不二子に近づき、そして止まった。
「・・・・な・なに?・・・・・・・っ!!!!!!!」
不二子はゆっくりと目を開き、そして今度こそ絶句した。
そこには夥しい数の蛸の群れが、いや、それらは蛸と呼ぶことすら不適当かもしれない。
通常の蛸とは比較にならない程の異様に巨大な頭部、らんらんと輝く巨大な複眼、
そして何より、その蛸の群れは陸上を歩いているのである。
このような蛸がこの世に存在する訳がない。
「な・なによ・・・・あんたたち・・・・・・・・・」
自らを取り囲んだ蛸と近似した異様な生命体に取り囲まれ、不二子はそれだけ言うのが
精一杯であった。
不二子の言葉を受け、その異様な蛸の群れは一瞬、お互いに顔を見合わせると、
次の瞬間、一斉にその巨大な身体を上下に揺すり始めた。
不二子を取り囲み、無言のまま巨体を上下に揺すり続ける巨大蛸の群れ。
彼らは笑っているのだ。
不二子の全身をこれまで味わった事のないほどの恐怖が走り抜けた。
だが、逃げようにも身体にまだ蛸達の粘液の影響が残っているのか、全身が言うことを
聞かない。
そして、巨大蛸の群れが再び蠢き始めた。
不二子の前後左右の巨大蛸が先程まで散々に不二子をいたぶった蛸足を伸ばし、
彼女の手足をなんなく拘束する。
「ちょ・ちょっと!はなしてよっ!!は・はなして!!・・・・あぁっ!!」
四肢を捕らえられた不二子の前に、一匹の巨大蛸が立った。
その巨大蛸は自らの蛸足を何本か絡め合わせると、それを一本の巨大な男根のように
形作った。
「・・・・そ・それって・・・・・まさか・・・・・・」
不二子の美貌が凍りついた。
その巨大蛸はニヤリと笑うように、一つ身体を縦に揺らすと、男根状に変形した蛸足を
不二子のバタフライパンティーに守られた秘所に向かってグイッと突き出した。
「あぐぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!!!!」
巨大な男根状の蛸脚はなんなくバタフライパンティーを突き破ると、一気に不二子の
秘唇を割り裂き、熱く蕩けた不二子の膣襞を思う存分掻き回しながら、奥へ奥へと蠢き進んだ。
「ひぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!」
男根状の蛸足表面に群生した吸盤に膣襞をゴリゴリと擦り上げられる快楽は不二子から
全ての理性と思考を奪い取った。
「あっ!!はんっ!!うあっ!!あぁぁ!!ひあっ!!ひやぁ!!!!」
男根状の蛸足は不二子の熟れきった秘所を深淵まで味わい尽くし、その出し入れに
合せてドクドクと噴出す不二子の愛液を絞り尽くすかのように彼女を嬲り続ける。
簡単に絶頂にまで押し上げられる不二子。
だが、それでも巨大蛸の群れは不二子への加虐を止めようとしない。
更にもう一匹の巨大蛸が何本かの蛸足を同じように男根状に纏め上げ、今度は不二子の
菊蕾に狙いを定めた。

ズブリっ!!

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!」
Tバック状に食い込んだパンティーなどものともせずに菊蕾に男根状の蛸脚を
捻じ込まれた瞬間、不二子の頭部がガクッと反り返り、全開になった唇から断末魔の
悲鳴が迸った。
しかし、その口にもまた新たな男根状の蛸足が突き入れられ、同時に先程と同じように、
蛸脚の群れが、不二子の全身を蠢き、弄りはじめる。
「ふぐぅ!!ううっ!!!ぐぅっ!!!うっ!!!ふぅっ!!ふぐぐぅぅぅぅぅ!!!!!!」
三つの肉穴を同時に激しく犯されながら、全身の性感帯を徹底的に嬲りつくされる不二子。
彼女に許されたのは、豊満な四肢を絶え間なく襲いくる快楽と苦痛で震わせながら、
哭き、喚き、悶え続けること、それだけだ。
薄暗い空間の中で、不二子の悲鳴と嗚咽はいつまでも続いた。



終り



注記:本作品は、当方HPに御投稿戴きましたR・ライカ様からの作品を元に
作成致しました。
素晴らしい題材をご提供いただいたR・ライカ様には、この場を借りて
深く御礼申し上げます。